第22回目・Bリーグ 2017-18シーズン チャンピオンシップ ファイナル

第22回目。

Bリーグ 2017-18シーズンのファイナルは、アルバルク東京の勝利で幕が下りた。ファイナルを観て感じたのは、「事実上の決勝戦は、アルバルク東京シーホース三河の2試合連続オーバータイムまでもつれたセミファイナルだった」と言われてもおかしくないほど、アルバルク東京の完勝だったという事だ。ファイナルにも関わらず85-60の25点も点差が開き、一発勝負のファイナルに対する準備や戦術、メンタル含め、かなりの差が出たという印象だ。

千葉ジェッツの大野篤史監督は若く、良いリーダーであり、雰囲気もあって、私は彼の本を読んだりして大好きな監督の一人なのだが、今回は相手であるアルバルク東京の監督ルカ・パヴィチェヴィッチが数段上手だったと言わざるを得ない。ヨーロッパ最高峰のユーロリーグで3度優勝し、アンダーカテゴリーではアメリカにも勝っているこの名将は、伊達ではないと感じさせられた。経験が豊富で、インタビューを見る限りでは情熱的で実直。プロの練習に2部練習を持ち込むほど練習熱心で、馬場雄大が海外挑戦と迷った結果アルバルク東京入りを決めたのも、このルカ・パヴィチェヴィッチが監督なら、自分を伸ばすことが出来ると思えたのが要因だったと言っている。

これでアルバルク東京読売ジャイアンツ化というか、バックアップがトヨタという事も含め名実共に王者というポジションに収まったという感じか。他クラブは打倒アルバルク東京という気持ちで挑んでくるだろう。そういったチームがあった方がBリーグ的にも良い。昨シーズンのアルバルク東京もそういったチームになりそうな雰囲気はあったが、助っ人外国人がヤンチャで、若い監督という事もあってか若干チームを掌握しきれてない感が見て取れた。今シーズンは、同じ轍を踏まないよう助っ人外国人はクレバーで冷静でナイスガイな選手を獲得、鳴り物入りで加入したカンザス大を卒業したばかりのランデン・ルーカスは故障のため早々に戦線を離脱したが、すぐにプレンダン・レーンを加え白人2人と黒人のジャワッド・ウィリアムズという体制を整えた。特にジャワッド・ウィリアムズは、精神的にも頼れる雰囲気が全面に出ており、プロ選手としてお手本のような雰囲気がある。新外国人とレベルの高い既存選手を基盤とした中にルーキー馬場雄大と斎藤拓実、新加入に安藤誓哉と小島元基、そして監督に実績のあるルカ・パヴィチェヴィッチという盤石の布陣を敷くことができた。シーズン途中で失速した期間もあったが、ポストシーズンの選手層の厚さを考えると、ゲームの強度が上がっても戦える選手を増やすために、色々と先を見据えてチーム作りをしていたのではと思わされた。

ファイナルの会場、横浜アリーナは満員の観衆12,000人で埋まっていた。未来的な雰囲気もあり、ファイナルに相応しい環境で、バスケットボールを楽しめた。選手もインタビュー含め、最初は見ているこちらがドキドキしたりしたものだが、今や自分の言葉で冷静に発言しているのを見ると、プロになっていってるなあと密かに感動している自分がいる。何よりもディフェンスが依然と比べてハードで、1試合を通して緊張感が持続しているのが嬉しく、アルバルク東京に勝つためには、そのレベルのディフェンスを上回るオフェンスが必要だし、ディフェンスも同じレベルが基準になって行くだろう。それこそがプロを作った意味だし、それにこたえられるような給料を払える環境が良い循環で向上する事を願う。